今回は「消費行動傾向」と、相互に強く影響を受けていると思われる「ファッション意識」との間の関係をみてみましょう。
“ファッション”は商品としても男性用と女性用が明確に異なり、ほとんどの場合、売り場も分けて扱われていることから、今回は男性と女性を分けて分析してみました。
男性の分析に使用した「ファッション意識」モデルは、本来性別に関わりなく全体を対象に作られたクラスタで、女性の分析に使用した「女性のファッション意識」モデルは、女性のみを対象に作られたクラスタとなっています。
男性の場合、「消費行動傾向」が、情報収集に時間をかけて周りから浮いてしまうような自分らしさを求めるよりも「ついつい定番派」には、「ファッション意識」においては、流行に惑わされたり自分に似合うかどうか考えたり試すことに時間を使いたくないと思っている「関心の薄い消極派」や、服装を選ぶときには周囲の雰囲気をこわさない「フォーマル感大切派」が多く、「消費行動傾向」が、それほど計画的というわけではないので時には勢いで実用的でもないものを買ってしまうこともある「こだわりのない成り行き派」には、「ファッション意識」においては、こだわりの少ない「適度に普通でいい派」が多くなっています。
女性の場合も、「消費行動傾向」の「ついつい定番派」には、「女性のファッション意識」において、流行に流されるよりも周りにあわせることに気をつけようとする「何はともあれ慎ましさ重視派」が多く、「消費行動傾向」の「こだわりのない成り行き派」には、「女性のファッション意識」において、ファッションには特に強いこだわりがない「無難が落ち着く派」が多くなっており、「消費行動傾向」と「ファッション意識」との間の関係においては男性と非常に似た傾向があります。
但し、男性の場合は、「消費行動傾向」が「こだわりのない成り行き派」で「ファッション意識」が「適度に普通でいい派」(図中の青枠)が最も多く、女性の場合は、「消費行動傾向」が「ついつい定番派」で「女性のファッション意識」が「何はともあれ慎ましさ重視派」(図中の青枠)が最も割合の多いセグメントになっています。
モザイク図は、対象となるユーザーモデルのクラスタ同士でクロス集計した結果を表しており、それぞれのモザイクの面積がその組合せの対象者の人数の割合を表しています。