「労働に対する価値観」モデルは、仕事を選択したり仕事をする時に大切にしていることに基づいて作られたユーザーモデルです。
仕事はそれぞれの人の生活の中でとても重要な対象であることはいうまでもなく、その中で「労働に対する価値観」は仕事を選択し仕事をする人のとる行動に影響を与える重要な要因ともなります。
仕事を通じて社会や組織の役に立てること…
仕事で収入を得ることでより良い生活ができること…
仕事をすることで自分を成長させられること…
仕事を通じてより高い地位や評価が得られること…
…等、仕事を選択したり仕事をする時に大切にしていることはそれぞれ様々でしょう。
「労働に対する価値観」モデルは、これら仕事を選択したり仕事をする時に大切にしていることに対するそれぞれの”度合いの強さ”に基づいて作られたユーザーモデルであるとも言えます。
・より高い地位や尊敬を得ようとすることも、プライベートを充実させるために多くの収入を得ようとすることも大切。自分の能力を充分に発揮して、帰属意識を感じながら組織に貢献していきたい「何事にも前向き積極派」(約13%)
・自分らしく働きたいとは思うけど、ことさら人から尊敬されたり高い地位を目指したいとは思わない。何よりプライベートを重視しながらプライベートに支障のない範囲で気楽に働きたい「プライベート重視派」(約13%)
・多くの人から評価されるようなことではなくても所属する組織のために力を尽くしている実感は得たい。プライベートを充実させることももちろん重要だけど、何より仕事を通じて自分が成長していくことが大切な「自己成長重視派」(約30%)
・特にプライベートを重視したいというわけでもないので、とりあえず人並みの生活ができるくらいの収入が得られればいい。それほど組織への貢献意識が強いわけでもないけど、評価されるとそれなりに嬉しい「どちらかと言えば外的評価意識派」(約40%)
これらのクラスタと基本属性との関係においては、「性別」「年代」「地域」との間には有意性はみられず、「婚姻状況・子供の有無」「世帯年収」「職業」において有意性がみられます。また、転職回数との関係をみると、「どちらかと言えば外的評価意識派」には「転職経験なし」が多く、「自己成長重視派」には転職回数が多い傾向があるようです。